2024年04月19日

なぜ脳は怠けたがるのか #1147

第1147回の今回は
なぜ脳は怠けたがるのか
というテーマでお送りします。


覚えない生徒がいる。

何度も何度も記憶の重要性を話しても覚えてこない。

覚えるべきことを覚えていないと試験には合格できない。

だから、覚えられないということは合格できないということに等しい。

なぜ彼らは覚えてこないのだろうか。

単純に努力が足りないから記憶できない場合もある。
しかし、覚えないという背後には覚えたくない欲求がある。
覚えるために脳を使くことを拒絶してようにも見える。

なぜだろう。
根底に何があるのだろう。

私なりの仮説だが、
1つのことに注意を向けてしまうことが危険だから。

もし、一つのことに集中してしまうと、真後ろから猛獣が突然襲ってきたら対応できない。
今となってはそういう状況は稀だが、人類が誕生してほとんどの年月、常に生死を紙一重のところで乗り越えてきた。
いつ、どこから、猛獣が、毒蛇が、他部族が襲ってくるわからない。
これに対応することが最適な生存戦略だったのだ。

英単語や数学の公式を覚えることに集中してしまっては、
一瞬たりとも生きていけない。

それが人類の歴史だったのだ。

このことを踏まえると、英単語や古文単語、数学や物理の公式などを覚えようとすることは、即死を意味する。

人間は、だれでも根源的な制限をもっているのだ。
だから、覚えられない生徒は、人類の根源的な、生存欲求により忠実であると言ってもいいかもしれない。

もう一つ、仮説がある。

どうも記憶がはかばかしくない生徒の
ご両親にインタビューすると、小さい頃に、百人一首や漢詩などを
完璧に暗記していたとお答えになることが多い。

幼児教育で右脳学習といって、写真記憶の訓練を熱心にされたそうだ。

記憶ができないという私の指摘を意外なこととして受け取ることが多い。

しかし、高校生になった時、幼いこと完璧に記憶したはずの百人一首や漢詩を全く覚えていない。
それどころか記憶力を喪失したのではないかとさえ思えるような状況になっている。
改めて、古文単語を覚えさせようとしても、全く覚えられない。

学習における脳の使い方を喪失してしまったのではないかとさえ思える。

こういう例を扱うのは1つや2つではない。

結論としては、写真記憶やイメージ力を高める訓練はしてはいけないのではないかと思っている。

ではどうすればいのか。

どちらの仮説によるにせよ、
正しい脳の使い方を少しづつ再学習するしかないと思う。



再生時間は11分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年04月12日

「あの人は○○大学卒だけど使えない」 #1146

第1146回の今回は
「あの人は○○大学卒だけど使えない」
というテーマでお送りします。


進路を考える時の参考にしていただければと思ってこの番組をつくっています。

よく聞かれる言葉があります。

「あの人は○○大卒だけど、使えない」

こういうことよく聞きませんか。
どうしてこんなことがささやかれるのでしょう。

理由は簡単です。

脳の能力には、高い部分と低い部分があるからです。

高度な学問を短時間でマスターできる人でも、
簡単な上司からの指示が全く理解できないという場合があります。

こういう方が普通の会社に入ってしまうと、
たちまち使えないという烙印をおされてしまいます。

では、どうしたらいいのでしょうか。

自分の強み、優位点を徹底的に生かすことだけを考えることです。

人は、だれでも組織に属しているとそれだけで安心感が得られます。
ましてやその組織が大きな権力をもっていたら、自負心が満たされるでしょう。

しかし、こういうことを求めてはいけない種類の人々も存在するのです。

求めてはいけないというよりも、求めても決して得られないという方が正確かもしれません。
チームで何かをやっていくようなところでは、力を発揮できないのです。

そういう種類の人もいるのです。
人間力が劣っているからではないのです。
単純に脳の仕組みがそのようにできているだけです。

だから、持って生まれた脳の仕組みを最大限に生かすことを考えればいいのです。

幸いにも、現代は、情報技術の発達が、個人の可能性を大きく広げてくれています。
組織に属さなないと仕事がないわけでも、物事が成し遂げられないわけでもありません。
個人と組織が対等に付き合えるようになってきました。
自分は組織に属した方がいいのか、そうでないかはよく見極める必要があります。

見極めて、人生の早い時期から準備を始めると人生のすべてが円滑に動いていくことでしょう。


再生時間は11分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年04月05日

勉強をすると適性がわかる #1145

第1145回の今回は
勉強をすると適性がわかる
というテーマでお送りします。


勉強をすると自分の進むべき道が分かるようになる。

自然に導かれるように。

逆に、勉強をしないとわからない。

何もわからない。

だから、すべては学ぶことから始まる。

学ぶといっても、森羅万象のことが学びの対象であることは確かだ。

「自分以外すべて我が師」ということは真実で、

このような気概をもって自らの人生に臨むことは必須だと思う。

しかし、ここで言いたいのは、受験勉強の大切さだ。

受験勉強や学校の勉強に真剣に取り組んで欲しい。

ともすれば、人は自分探しの欲望に突き動かされる。

その欲望のままに、多くの労力、時間、お金をそこに費やす。

しかし、結論から言えば、自分探しほど無駄なものはない。

必要なことは、目の前にある数学の問題に全身全霊で向き合うこと。

1つの英文を全力で自分のものにすること。

時に「お勉強」などと揶揄されることに真剣に、全身全霊で

取り組むことがその人の人生を自由にしていく。

自分探しの背景には、恐怖ある。

しかし、人類の歴史は、飢餓と猛獣、外敵との戦いの歴史であったことを

思い起こせば、人が恐怖に支配され、合理的な判断から逸脱するのは当然なのだ。

だからこそ、この事実を知って、冷静に身を処していかなくてなならない。

そういう訓練を意識的にしていかなくてはならない。

そのための訓練として一番身近で有効なのは受験勉強だ。

受験勉強は、人の知能と知性を著しく向上させる。

前頭葉を鍛えるからだ。注意制御機能、メタ認知、ワーキングメモリー、抑制機能を

一度に鍛えてくれる。

こんなにすごいものはない。

受験勉強は天からの贈り物に違いない。


再生時間は10分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年03月29日

親は強制を恐れる必要はない #1144

第1144回の今回は
親は強制を恐れる必要はない
というテーマでお送りします。



親には意志が必要です。
子どもに、何が何でも、どんなことがあっても、
絶対に学ばせるという強い意志です。

そして、この意志は子どもに学習を強制する基盤になります。
子どもに学習をさせるには強制が必要です。
強制を避けることは絶対にできません。

学習の成果を上げるには習慣化が必須ですが、
学習の習慣化には強制力が不可欠です。

では、子どもが学習を嫌がることがあるのは何故でしょうか。

2つあります。

1つ目は、子どもは無知だからです。
勉強をしないとどんなに大変なことになるのか、
逆に、勉強するとどんなにいいことがあるか、知らないのが子どもです。
大きなメリットと、大きなデメリットを知りません。
子どもは、長い視点で人生を見るほど脳が育っていないのです。


2つ目は、人類が持つ宿命です。
人類は、毎日、飢餓と外敵からの脅威にさらされてきました。
人類誕生以来数百万年間、毎分毎秒、飢餓や外敵と戦ってきました。
だから、人類の根底には恐怖が根付いています。

こういう状況でしなくてはならないのは、体力の温存をはかること
つまり、できるだけ身体と脳を動かさないことです。
特に脳は、莫大な栄養を消費しますから、脳を動かすことは死に直結します。
次にいつ食料が手に入るかわからないわけですから。

ですから、勉強をしようとすると、身体を防衛するシステムが起動します。
脳にブレーキがかかります。
勉強をすると死の恐怖が襲ってくるのです。
それで、勉強ができないのです。

では、どうするか。

方法はあります。


再生時間は7分半です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年03月22日

「勉強なんて役立たないから勉強しない」と言う前に #1143

第1143回の今回は
「勉強なんて役立たないから勉強しない」と言う前に
というテーマでお送りします。



学校の勉強は役に立たない。

だから学校の勉強なんかする必要はない。

そう言い切ってしまう前に、

「勉強しなかったらどうなるか」

を考えてみて欲しい。

学生時代に勉強しなかったらどうなるだろうか。

授業がわからないから、つまらない。

テストができないから、びくびくしている。

先生の意図を理解できず、叱責されているだけだと思うので、

授業にでるのが、ますます嫌いになる。

先生のことも嫌いになる。

学校に行きたくないのを無理やり我慢して行く。

成績表を見るたびに、打ちひしがれる。

劣等感を持つ。

学校が大嫌いになる。

自分が嫌いになる。

部活を頑張ってやってみるが、ますます勉強しなくなる。

不本意な大学へ進学する。

あるいは、大学進学をあきらめる。

将来、従事したい職業を考えることすら無意味に思えるほどの無力感にとらわれる。

ますます、劣等感が強くなる。

逆に、勉強を一生懸命したらどうなるだろうか。

授業がよくわかって、楽しい。

テストができて、誇らしい。

先生の指導の意味も的確に理解できるので、授業もますます楽しい。

友達から尊敬される。

自分に確かな自信が持てる。

自分でより高度なことを学んでいける。

喜びをもって、自分の問題意識を育て、学んでいくことができる。

学問の楽しさが分かってくる。

学問をすることの意義がわかってくる。

自分の望む大学に合格する。

将来、自分はどのように社会とかかわっていくのかを真面目に考えることができる。

あなたはどうしたいですか。


再生時間は12分半です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年03月15日

数学は脳の大好物 #1142

第1142回の今回は
数学は脳の大好物
というテーマでお送りします。



数学は脳の大好物だとはっきり認識した方がいい。

数学を勉強すると脳のあらゆる能力を爆発的に成長させることができる。

だから、数学の勉強をしないというのがわからない。

数学を、受験科目にあるからやるとか、

成績のためにやるとか、

そういう目的でも、やらないよりははるかにいいと思うのだけれど、

数学を一生学び続けるものとしてとらえられればこれほどの幸せはない。

数学は好きだけど得意じゃないという人は理由があって、

問題に対する戦略を学んでいない。

問題を見たら何をするのか。

これを学んでいないから不得意なのです。

まず、問題を見たら何をすべきかと言う観点から数学を学んでいきましょう。

そうすれば、問題にあたればあたるほど、数学の力がついていきます。

そして、問題を見たときにやること、つまり、戦略を洗練させていくことができます。

数学は、戦略的思考を磨いてくれる学問でもあるのです。

四の五の言っている暇はありません。

数学を学びましょう。


再生時間は6分半です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年03月08日

脳の発達の時期を逃すな #1141

第1141回の今回は
脳の発達の時期を逃すな
というテーマでお送りします。



**脳の発達の時期を逃すな**。

これは、教育において最も考慮されるべきことです。

思春期の爆発的な脳の発達をとらえて、

この時期に学習、特に数学の学習を進めることが大切だ。

驚くほどのペースで学習を進められる。

指導していると、その進歩は、驚異的という形容以外みつからない。

そして、人の脳のもつ能力の偉大さにただたた感動する。

数学とは、抽象と具体を往復する営みともいえる。

ここに、人の脳の発達を促す秘密がある。

数学における抽象度の高さは諸学の水準をはるかに超えている。

この思春期の時期に数学を徹底的にやることの効能は計り知れない。

それから、優位点に立って、その優位性を最大化していくこと。

この戦略のとてもいい応用例でもあることは、

指摘されてよいと思う。


再生時間は7分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年03月01日

勉強は憧れからはじまる #1140

第1140回の今回は
勉強は憧れからはじまる
というテーマでお送りします。



勉強は憧れから始まる。

憧れこそ、勉強の原動力。

憧れがある人は強い。

あの人のようになりたい。

いまは、何の事だけかわからなくても、

ああいうことを勉強してみたい。

そういう素朴な憧れを大切に生きていってほしい。

私の恩師のお1人は、90歳近いけれど、春秋の学会で必ず講演される。

数学に憧れた一生はとても幸せだったとおっしゃっておられた。

憧れがあるから、学べる。

真っ暗闇を手探りで歩むようなことを続けていると、

まったくわからなかった憧れが、現実のものになっている。

なんて不思議な事なんだろうと思う。

そういう不思議をみんなに体験して欲しいと思って塾をやっている。


再生時間は10分半です。ぜひ聴いてみて下さい。

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