2024年11月22日

勉強にはコツがある その8 根本編 #1178

第1178回の今回は
勉強にはコツがある その8 根本編
というテーマでお送りします。



あなたは日本文明の継承者である。

教育の基本はここにあると考える。

教師は生徒に何を伝えるか。
それは、数学を通して、物理学を通して、化学を通して、語学を通して
その他あらゆる教科を教える過程で、このことを伝えていかなくてはならない。

勉強を自分から進んでやる子に育って欲しいと思うなら、
そして、立派な人生を歩んで欲しいと思うなら、
まず、お子さんに「あなたは日本文明の継承者なんだよ」と教えて欲しい。

そして、親自身も「日本文明の継承者であり、伝授者でもあること」を
常に思い出してほしい。

過去の先人たちが作ってきた日本文明に常に深い敬意をもつことができてこそ、
数々の教育技術は、十全に機能する。
躾や教育に対する迷いもなくなる。

躾や教育に迷いが生じたら、まず、「自分が何者であるか」思い出して欲しい。

縄文時代は1万年以上前に始まった。

そういう長い長い歴史の上に今の私たちがあることを意識して欲しい。

尊敬と感謝をもって、歴史の営みを思い返して欲しい。

先人の努力無くして今の自分があろうはずもないのだ。

絶対合格!

再生時間は8分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年11月15日

勉強にはコツがある その7 国語編 #1177

第1177回の今回は
勉強にはコツがある その7 国語編
というテーマでお送りします。



まず、国文法の大切さについて書く。
我々は、国文法の学習を通して、生まれて初めて、言語をメタで認識することを学ぶ。
言語をメタで認識することは抽象度が高く、かつ、国文法は対象が母国語であるため、母国語話者としてはかなりのレベルに達している生徒が、その効用を日常生活で感じることはまずない。

この二つが原因となって、国文法の勉強は軽視、敬遠されがちだ。
とくに口語文法は、古典文法に比べて必要を感じることがより少ないため、
口語文法の指導と習得を困難にしている。

だからといって、これらの事情と国文法の重要さとは何の関係もない。
文意を正確にとらえるためには、国文法が不可欠である。
主語ー述語、修飾ー被修飾の関係が明確でなくて、どうして文意を正確に特定でるきだろうか。
重文、複文などを認識できるからこそ、複雑な文構造から、文意を特定できる。
国語の問題を解くためには、問題文を一字一句正確に読解できることが前提となる。
この前提条件を満たすためには、国文法の知識を使って、
レンズで対象物を拡大するがごとく、文意を正確にとらえなくてはならない。

もう一つ大切な事がある。
それは読書である。
大学入試でなぜ、国語の試験があるかを考えてみるとその重要さがわかる。
そもそも、国語の試験は、古文、漢文も含めて、何を試そうとしているのか。
国語の運用力とある水準以上の背景知識の有無が問われているのだ。
大学入試の国語の問題文をテクニックだけで読み解くことはできない。
ある一定水準の背景知識を咀嚼していることが求められる。
大学教育を受けるには、一般常識以上の教養が必要だからだ。
この背景知識を得るのに最も有効なのが読書である。
もちろん読書は、読み書きの力も養ってくれる。
文章作成能力と読書量は比例すると考えてよい。
特に記述式問題の解答作成には、問題文の言っていることを抽象化しなくてなならない。
単に国語の運用力以上の能力を求められているから尚更だ。
物事を抽象化して表現する能力も読書は養ってくれる。

読書の大切さをお話しすると、必ず受ける質問がある。
「どういう本を読んだらいいでしょうか」
この質問に答えるのはかなり難しい。
この質問に真剣に答えようとするとき、いつも思い浮かぶのは紀貫之の書いた古今集の仮名序である。はたしてこれを超える文章があるのだろうか。

中学生以下なら、濫読を勧めるが、これだけだと、すごく不親切でもある。
中学生までに濫読の時期を持ってほしいのだが、この世に善人も悪人もいるように、良書も悪書もあるからだ。
善人の顔をして、悪事を働く人もいるように、良書のふりをして、そのじつ稀代の悪書という本も多い。悪書に染まると、その影響は甚大で、個人の人生のみならず、国家をも破滅させるほどの力がある。そういう悪書を識者と思われる人々が勧める場合も多い。だから注意をしなくてはならないのだ。人生を歩むうえで、悪人とかかわらないというのは重要な処世術だが、読書にも同じことが言える。それだけ、難しい。

谷沢永一著「自作自注最終版 紙つぶて」文藝春秋社版
https://amzn.asia/d/5U1kUk3
は読書のいいガイドになってくれる。
これを乗り越える気概を持って読書に励んで欲しい。

最後に、問題演習について書く。
国語の得点力の向上に問題演習は不可欠だ。
志望校の過去問を使って、以下のことをできるだけ早期に始めて欲しい。
1. 選択肢を選ぶ問題なら、一つ一つの選択肢の正誤の根拠を明確にして、書き出す。
2. 記述式問題なら、解答に書くべき事項を特定して、書き出す。
3. これに基いて、実際に答案を作成する。
すべての選択肢、設問に対して、根拠を明確にすることを愚直に行ってほしい。
これだけで、得点力はみるみる上がっていく。

絶対合格!

再生時間は11分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年11月08日

勉強にはコツがある その6 化学編 #1176

第1176回の今回は
勉強にはコツがある その6 化学編
というテーマでお送りします。



生徒に
「電気陰性度の定義を言いなさい」
「強酸、弱酸の定義を言いなさい」
「蒸気圧の定義を言いなさい」
という質問を投げかけると、即答できる生徒の数はそれほど多くない。
驚くべきことだが、それが事実なのだ。

原子間の電気陰性度の差と分子の形から極性が生じ、それが、化学反応の方向を決めたり、水素結合を生じさせて、物性に大きく影響を与えるという一連の話が1つの物語になっている生徒はもっと少ない。
化学は物語。それも、とびきりおもしろい物語。
1つの物語として化学全体が見通せれば、これほど興味深いものはない。
受験化学の内容は、レベルは低い。
だから、その分だけ、初歩的な概念が自由に使いこなせることが重要になる。

化学の勉強は具体的にはどんなことをするのか4つ段階に分けて書いてみる。
1. 用語の定義を正確に記憶して、基礎概念を自由に使えるようにする。
2. 化学反応式を覚え、基礎概念の化学反応に与える影響を学ぶ
3. 問題演習を通じて、基礎概念が使われる様子を学ぶ。
4. 問題演習を通じて、解法のテクニックを学ぶ。
これによって、生徒は、化学という物語を語れるようになれる。
有効な本を紹介する。
以下の順で取り組むと効果が高い。

※タイトルをクリックするとAmazonの詳細ページに遷移します
1. 書き込みサブノート化学 中道淳一著 旺文
2. 大学合格新書 改訂版 化学早わかり 一問一答 西村能一著 KADOKAWA
3. 化学[化学基礎・化学]入門問題精講 四訂版 橋爪健作著 旺文社
4. 宇宙一覚えやすい 化学反応式ハンドブック 改訂版 船登惟希著 Gakken
5. 化学頻出スタンダード問題230選〈改訂版〉西村能一他著 駿台文庫
6. 化学 記述・論述問題の完全対策 石川正明著 駿台文庫
7. 志望校の過去問

簡単な本ばかりだが、軽視しないで欲しい。
他の科目同様に、記憶すべき事項、概念はしっかりと記憶することが重要だ。
何度も言うが、学習を積み重ねて、化学と言う物語を自分で語れるようになって欲しい。
そうなれば、あとは過去問をやるだけで受験には十二分に通用する。
一点付け加えると、論述問題の解答は、解答そのままを覚えて欲しい。
一字一句違えずに覚えて欲しい。
そうすると、化学を物語として語ることがより容易に達成できる。
正しく取り組めば、中一から始めれば、高一の終わりには受験レベルに到達できます。
張り切って取り組んでください。
化学の勉強が順調に進んで、化学が大好きになり、
化学への愛が溢れんばかりになられる方も多いと思う。

そういう方に、是非、手に取って欲しい本がある。

8. フロンティア軌道論で理解する有機化学 稲垣都土他著 化学同人
という本です。
この本の序章をまず読んでください。
量子力学を基礎とした有機化学が一般的なものになったおらず、
いまだに有機電子論が主流になっているということが序章に記されています。
福井謙一先生が量子力学を有機化学の基礎とするという志を持たれ、
フロンティア軌道法を創られました。
その業績は高く評価され、ノーベル化学賞を1981年に受賞されました。
それから40年以上たちました。
にもかかわらず、量子力学を基礎とした有機化学が一般的なものになっておらず、いまだに有機電子論が主流になっている。
門外漢の私は驚きました。
しかし、これから学問の世界に旅立とうしている方には、
目の前に広大なフロンティアが開かれていることを意味します。
この目の前にある広大無辺なフロンティアを縦横無尽に走り回り、
開拓して、欲しいと心から思います。

福井先生は、
1. 学問の創造 福井謙一著 ‎ 佼成出版社
と言う本を書かれています。進路選択や勉強法などとても役に立つ本です。

この本のなかで、先生が若いころ、
1. 湯川秀樹 量子力学序説 湯川秀樹著 大阪大学出版会
を徹底的に勉強されたと書かれています。
長らく、絶版でしたが、2021年にふたたび手に入るようになりました。
福井先生の顰に倣う方が沢山沢山出現するのを心から祈っています。
大きな夢を胸の底から湧き上がる情熱で実現していきましょう。

絶対合格!

再生時間は14分半です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年11月01日

勉強にはコツがある その5 物理編 #1175

第1175回の今回は
勉強にはコツがある その5 物理編
というテーマでお送りします。



現代人が何が何でも勉強しなくてはならない科目が物理。
現代人にとって、物理を勉強しないという選択肢はありません。

物理学の思想や手法が基礎となって、われわれが享受している文明を創っているからです。
AIとか深層学習とかいう言葉が乱れ飛んでいますが、
もちろん基礎は物理学です。

物理学は現代文明の基礎を提供しただけでなく、
社会科学、人文科学にも大きな影響を与えました。
物理学の影響の及ばない分野を探すことは不可能です。
だから、現代人は物理を勉強しなければならないのです。

この大切な物理を勉強するにはコツがあります。
まずしていただきたいことは、物理を勉強する前に、微分積分を勉強してしまうことです。

物理の問題を解くことは、2階の微分方程式を解くことを意味します。
物理を分かるためには、微分積分にある程度熟達する必要があります。
数学UB、VCの教科書や参考書でもいいのですが、

ここでは、より高度な学習の手掛かりになる書籍を5冊紹介します。
いづれも大学生向けの図書ですが、中高生にこそ是非手に取ってほしい書籍です。
このレベルの微積分を早い時期に手の内に入れてしまうことは
計り知れないほど大きな利益をもたらします。

1. ヴィジュアルガイド物理数学 1変数の微積分と常微分方程式 前野昌弘著 東京図書
https://amzn.asia/d/6fZVVBe
2. ヴィジュアルガイド物理数学 多変数関数と偏微分 前野昌弘著 東京図書
https://amzn.asia/d/h86RUbl
3. キーポイント 微分積分 川村清著 岩波書店
https://amzn.asia/d/h7ketZa
4. キーポイント 多変数の微分積分 小形正男 岩波書店
https://amzn.asia/d/21YzWOM
5. 微分と積分 その思想と方法 遠山啓著 ちくま学芸文庫
https://amzn.asia/d/4lcday4

微分積分ができるようになったら物理の勉強に入りましょう。
ここで大切な注意があります。
中学高校の物理の教科書は読まないこと。
残念なことですが、無用の混乱を招く記述になっているからです。

物理は、教科書が使えません。教科書を使ってはいけません。
中高の課程では、微分積分を前提として物理を展開しないため、どうしても無理が生じます。
微分積分なしに物理を記述できません。
微分積分無しの物理はないのです。

だから、学校の授業を受けて、一生懸命勉強しているのにさっぱりわからないと嘆くようになるのは当たり前のことなのです。
そこで、学校の教科書ではなくて、次の本を勉強しましょう。

親切な物理 上・下 渡辺久夫著 復刊ドットコム(正林書院)

この本を絶対手に入れて欲しい。
正確さと親切さにおいてこれ以上本はありません。
この本を信頼して、とことん付き合ってください。
最短距離で物理の神髄をマスターすることができます。

第I編 力学 第2章 §2 一直線上の力のつり合い
のところは特に丁寧に読んで咀嚼してください。
この部分は物理の根幹といえますが、これほど丁寧に分かりやすく書かれた本はどこにもありません。
だからこそ、特に丁寧に読んで欲しいのです。
物理がよくわかるように、よくできるようになります。

それから、問題は、問題文を丁寧に読んだら、解答をすぐに丁寧に読んでください。問題文を読むとき、情報を整理するために、図やグラフを書きながら読んでください。解答を読むときも図やグラフを書き、式変形をしっかり追跡しながら読んでください。(小説を読むのとは決定的に違います)

特に問題を解く時、「物理は手順である」という視点をもって勉強することが大切です。
分野によって違いはありますが、どういう手順で現象を解析していくのかと、手順に注目して整理しながら勉強すると解答能力が上がっていきます。
知識と技術を手順として整理するのです。
問題文を読んだら、まず何をするのか、次に何をするのか。
これを整理していってください。

そして、最後に、物理を勉強していくと次のことがわかってきます。
それは、物理は実験科学だということです。
物理は数学で記述されますが、あくまでも物理においては数学は便利な道具に過ぎません。
物理を発展させてきたのは、実験です。

マイケル・ファラデーは「徹頭徹尾の実験家」と言われますが、
マイケル・ファラデーこそ真の物理学者です。
マイケル・ファラデーの伝記を読まれると向学の志を大いに鼓舞されると思います。
物理は素晴らしい、文句なく、とにかく面白い。
理屈抜きに面白いという科目が物理です。
一度できるようになれば、満点も狙える科目です。
是非、安心して物理に魅了されてください。
思う存分物理を楽しんでください。

絶対合格!

再生時間は15分半です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年10月25日

勉強にはコツがある その4 英語編A #1174

第1174回の今回は
勉強にはコツがある その4 英語編A
というテーマでお送りします。



前回、「英語は100%暗記である」こと受入れ、実践することに言及した。
このことは大切なので、補足しておく。

結論を言えば、このことを完全に受け入れて、実践しないと、英語はできるようにならない。
逆に、受け入れて、実践すれば、爆発的にできるようになる。
だから、是非、受け入れて結果を出して欲しい。
切に願う。

もうすこし具体的な話をする。

英文を暗記する。
一文でも多く、英文を暗記すること。
暗記している英文の量と英語力は比例する。

手始めに、学校で使う英語のテキストから始めたらどうだろうか。
あるいは学校で配布された文法の参考書の例文を全部、暗記してしまうのだ。

ここで、復文法を紹介したい。
復文法とは、英文を日本語に訳し、
それを再び、英語に訳すという勉強法のことだ。
多くの英語の達人がこの方法で英語力を磨いてきた。
効果の高さから言うと、この復文法で英語を勉強しないという選択肢は存在しない。

英語と日本語を往復することによって、
言語感覚と言うべきものが発達してくる。
言語に対するセンスが発達してくるのだ。

英語の表現や英文の構造とそれに対応する日本語が複合されて頭の底に刻み込まれる。

復文法は、英語が頭に刻み込まれることを実感できる唯一の勉強法であると私は、確信する。

英語が頭に刻み込まれるとどうなるか。
正しく的確で自然な英文を当たり前のように生成できるようになるのだ。
と、同時に正しく深く英文の意味を了解できるようになるのだ。

だから、幾多の英語の達人たちが、復文法を実践し、後輩にも勧めてきたのだ。
効果がある、ないを議論している場合ではなくて、
復文法を実践して、外国語が頭に刻み込まれることを自分自身で体験して欲しい。

勉強が上手くいかない人は、勉強をやる前に本質的でないことを
考えている時間が長すぎる。
言われたら、即実践。
自分がなんで日本語を駆使できるか、その理由を考えるだけで十分のはずだ。

あなたが、日本語を熟達するにあたって、意識的、無意識的になしてきたことを思い出せばいい。
そうすれば、「英語は100%暗記」であることの妥当性や、復文法の有効性を疑う余地は全くないはずだ。
あとは、実践あるのみ。

◎補足◎
1. 東大の英語 要約問題 UNLIMITED[第2版] 教学社
https://amzn.asia/d/9wwZrjW
2. 東大の英語リスニング20カ年[第9版]  教学社
https://amzn.asia/d/07CxoQs

この2冊は、復文法を実践するのに非常に適したテキストです。
是非、すべての文章を復文法をつかって自分のモノにしてほしい。
そして、効果の高さを自分で体験してほしい。

絶対合格!

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2024年10月18日

勉強にはコツがある その3 英語編 #1173

第1173回の今回は
勉強にはコツがある その3 英語編
というテーマでお送りします。


英語の学習にはコツがある。

「英語は100%記憶」
何よりもまずこのことを受けいれなくてはならないのだが、
その前提として、絶対に必要とされるものがある。

それは、観察力である。
観察力とは、めんどくさがらずに細部まで見定めようとする気力といってもいい。
なんとしても細部まで見定めたいという欲望といってもいい。
細部まで見定めた結果を「わかった!」という喜びに変えていく能力と言ってもいい。
何と言ってもいいが、
これがないと、正しく暗記することができない。

覚えようとする英文が目の前にあるとする。
その英文と和訳を読む。そのとき、
「なんでこういう意味になるのかよくわからないけれど、
まあ、だいたいこんなもんなんだろう」
「こんな細かいことまで確認する必要もない」
「だいたい合っているから十分だろう」
これでは、いつまでたってもできるようにならない。

一字一句を正確に読む。
規則性の乏しい英語の綴りを一文字一文字確認する。
一字一句、一文字一文字に集中して確認する。
日本語にはない冠詞、複数形には特に心を配る必要がある。

それに続いて、述語動詞が第何文型の動詞なのか。
時制はどうか。叙想法なのか叙実法なのか。
どれが目的語で、どれが補語なのか。
このthatは関係代名詞なのか、接続詞なのか。
関係代名詞なら、先行詞はなにか。
継続用法なのか、非継続用法なのか。

文法知識のすべてをつかって、確認していく必要がある。
これをしない限り、正確に覚えられない。

あやふやな、間違った知識をいくら頭に詰め込んでも、
それは、間違えといい加減さを増長するだけで、何の意味もない。
百害あって一利なし!

みなさんは、学校で単語テストとか、例文暗記テストとかを受けていると思う。
このテストを「絶対満点を取り続ける」という強い気持ちで準備し、
受験しなくてはならない。
こういうことを馬鹿にしてはいけない。
全力で取り組むのだ。
自分の中のいい加減さを退治するために、こういうテストを意識的に活用するしなくてはならない。
そうしないと学ぶことの喜びを味わえなくなってしまうから重要なのだ。

もちろん、小学生なら、漢字テストや計算テストがあると思う。
親は、こういうテストの準備を十二分にさせて、満点を取り続けさせなくてはならない。

もし、いい加減な点数を取り続けると、
学習到達の基準をどんどん下げていかなくてはならなくなる。
基本知識に絶対に抜けがあってはならないのだ。
もしあれば、学年が上がれば上がるほど、分からないことが増え、
学ぶ喜びを感じられなくなってしまう。
学習到達の基準を下げることは破壊的な意味を持つ。

神は細部に宿る。

このことを徹底的に教え込むのは、周りの大人の使命だ。
絶対合格!

再生時間は8分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年10月11日

勉強にはコツがある その2 数学編 #1172

第1172回の今回は
勉強にはコツがある そのA 数学編
というテーマでお送りします。



今回は、数学に焦点を当てる。
スクリーンショット 2024-10-09 192622.png

勉強をしていて、分かりずらいことや、覚えにくいところがあるのは当然。
だから、大切なことは、そこで放り出してしまうのではなくて、
繰り返りかえすこと。
ただ、それだけなので、悩んでいる暇があったら、繰り返しましょう。

例えば、こんな風に。
あなたは、解答書を書き始めました。
10行目でつまずきました。
そうしたら、ヒントなり、解答なり、公式なり、思いつくものをちらっと見て、
また、最初からやっていく。

今度は、15行目でつまずいてしまった。
そうしたら、また、関係すると思うものをチラッと見て、
最初から、やってみる。

10回もやれば、最後まで行きます。

ここで終わりじゃなくて、
重要な役割を果たした、技術、定理、公式などをノートにしておく。
特に、定理は証明してみる、公式は自分で導出してみる。
そうして、また、最初からやってみる。
最後までいったけど、まだ、あやふやだなと思うことがあったら、そこを、考える。
調べる。
そして、ノートしておく。
そして、また、最初からやってみる。

この過程で、より良い解答がみつかるかもしれない。
そうしたら、それもノートとしておく。

1題を仕上げるごとに、たしかな成長を感じるはず。
そうやって、1題1題、自分のものにしていく。

やっていることは、繰り返しているだけ。
ただ、その中で、発見や創造の喜びを感じられるはずだ。
それを、味わいつつ、勉強するというのが、最大のコツだとも言える。

そうして、勉強って楽しいな、と思える瞬間を味わえば味わうほど、成績も上がり、
入試の合格にどんどん近づいていきます。
自分が誇らしく感じられることでしょう。

それから、書き忘れたけれど、この一題にすべてがあると思ってやることも大切。
焦らず、目の前の1題に全力を尽くすこと。

そういう勉強をしよう。
絶対合格!


再生時間は9分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年10月04日

勉強にはコツがある その1 #1171

第1171回の今回は
勉強にはコツがある その@
というテーマでお送りします。



難しくて自分の手に負えないとおもったら。
それは嘘です。
単に、慣れていないことを、難しいと取り違えているだけだから。

本当に難しいことなら、人類のだれもやったことはないはずです。
難しいとはそういうことです。

あなたが、難しいと思うのがそういうことでないのなら、
例えば、大学受験の数学や物理や化学が難しくて、
自分の手に負えないと思うなら。
それは、嘘です。
単に慣れていないだけです。

慣れていないことを難しいと取り違え、だから自分にはできないと自分勝手に結論づけているだけです。

だから、勉強のコツの第一は、慣れることを意識して勉強することです。

では、どんなふうに慣れるか。

例えば英語なら、テキストの音声をテキストを見ながら何度か聴く。
その上で、辞書を引く。全部わからない単語の意味を調べるのではなくて、
気になった単語一つ二つを辞書で引く。その上で、テキストを見ながら音声を聴く。

そして、さらに気になった単語を辞書で引く。同じ単語を調べてもいい。
これをくりかえす。

有機化学なら、ベンゼン環をノートに写してみる。
プロモベンゼン、クロロベンゼン、ベンゼンスルホン酸、ニトロベンゼン、トルエンなど、次々にノートに写して、そのカタチを鑑賞する。

古文なら、教科書を音読する。まったく意味が分からなくてもいいので、何度も音読する。
そのうち、何か調べたくなったら、辞書や文法書や注釈書を調べる。
全部を調べないで、気になったところだけ調べる。そして音読する。

数学や物理なら、解答をノートに写す。何度も写す。
意味が分からないところがあったら、考えてもいいが、まず、写す。これを繰り返す。

こんなやりかたで、慣れていってほしい。なじんで欲しい。
今からでも遅くないから、是非やってみてほしい。


再生時間は11分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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