2025年05月16日

教育の目的は能力の社会化である #1203

第1203回の今回は
教育の目的は能力の社会化である
というテーマでお送りします。



教育の目的は、「能力の社会化」である。
能力の社会化とは何か。
わかりやすい例をいくつか挙げてみる。

街でナイフを振り回して人を殺していたら、殺人鬼。
手術室で、メスを握って、患者の腫瘍を摘出していたら、外科医。

ある人に24時間つきまとっていたら、ストーカー。
犯罪者の逮捕の為、24時間被疑者を張り込んでいたら刑事。

街で、徒党を組んで、爆音を響かせオートバイを走らせていたら暴走族。
大空を爆音を響かせ、編隊を組んで、曲技飛行をしていたら
ブルーインパルスのパイロット。

喧嘩して、暴力沙汰ばかりおこしていたら、単なる乱暴者。
リング上でボクシングの試合をしていたら、ボクサー。

あなたの周りを観察していただければ、すべての職業は能力を社会化
することで成立していることが分かる。
人には根源的な欲求がある。
生存本能だ。
人のあらゆる営みの根底には生存本能がある。
このことを理解するために、原始時代に人間の生活を想像してみよう。

食物を得たいという欲求が、ナイフを生み出す。
猛獣や敵が、いつ、どこから襲ってくるかもしれない。
そういう状況で、狩りをし、
危険を事前に察知し、
危険を避けるためには、
周囲の状況や猛獣、敵の習性を注意深く観察する必要がある。

大きな音を立てることで自分を大きく見せ、
猛獣や敵の動きを制することもある。

俊敏な動物を追いかけるため、
危険からいち早く逃げるため、
できるだけ高速で移動したいと願うのも当然です。

現代人は、生存本能のままに生きることが許されない。
だから、生存するという根源的な欲求を昇華させる必要がある。
本来生存のためにある生存本能をむき出しにしていては、
逆に、生存ができなくなるという、矛盾に現代人は直面する。
この矛盾を解決しなくては、生存ができないのだ。
もちろんよりよい人生を歩むことができない。
これが現代人の宿命なのだ。

この矛盾を解決できるのが教育である。
生存本能を社会化するための知識や技術が必要になる。
これが、教育である。
子どもの根底にある生存本能を社会化するために、
子どもをいかに教育し、躾けるか、
これほど重要なことはない。
個人に生きる満足をもたらし、社会に秩序を実現する。
人間の営みの根底にある生存本能に目を向けることで、
教育の大切さを認識して欲しい。
そして、自信をもって教育や躾に当たって欲しいと心から願っています。

絶対合格!

再生時間は4分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2025年05月09日

親として、どんなことに気を付けたらいいでしょうか #1202

第1202回の今回は
親として、どんなことに気を付けたらいいでしょうか。
というテーマでお送りします。



「親として、子どもに対してどんなことに気をつければいいでしょうか」
「親として、子どもにどんなことをしたらいいでしょうか」
受験生を持つご両親様から、このようなご質問を受けることが多い。

まず、教育とは何であろうか。
ここから話を始める。

赤ん坊は、親の力が無ければ一日たりとも生存できない。
親や周りの大人の献身があって生きていける。
言葉を持たない赤ん坊は、この世界を、自分が泣きさえすれば、
親が自動的に自分のすべての要求を満たしてくれると理解する。
つまり、自分は王様で、親は奴隷であると認識する。

親は、このような自己本位な考え方、生き方では、
生存することができなくなることを知っている。
したがって、「子どもである自分は親から受け取るだけでよいのだ」
という認識を180度変えるのが教育や躾の目的になる。

ただ受け取る側から、与える側に。
愛を受け取るだけの存在から、愛を与える存在へ、180度変換する必要がある。
愛を与えることで、愛の循環が生まれ、
自分も周りも幸せにすることができることを教えるのが教育である。
受験勉強も、教育の一部であるという認識を持ってほしい。
今言ったことを別の言葉で言うと、「能力の社会化」を実現するのが教育と言える。
「能力の社会化」とは、例えば、次のようなことを言う。
街でナイフを振り回していたら殺人者だが、外科医として手術室でメスを握っていたら、
それは職業である。その職業を通じて社会に貢献し、社会に認められ、収入を得ることができる。
だからこそ、教育が必要なのだ。
もちろん専門知識、専門訓練、学歴、資格も必要なのは当然だ。

どんな人にも能力がある。それを社会化し、職業化するのが教育なのだ。
外科医になるには医学部に進学して、医師国家試験に合格する必要がある。
能力の社会化を実現するのが教育であり、受験勉強の役割であることを確認してほしい。

愛の循環は自分も社会も幸せにする。
愛の循環を担う人になるために、教育はあるのだ。
そのためには、親は何でもしなくてはならない。
何でもするというのは、親が子どもの犠牲になることではない。
子どもにとって「自分が王様、両親は奴隷」という状況は、とても居心地がいい。
だから、常に、そこに戻ろうとする。
なんとしても戻ろうとする。
これを許してはならない。
絶対に許してはならない。
「ここ」にいる限り、子どもは自分の能力を社会化できないからだ。

能力が社会化できないことほど不幸なことはない。
親も子も不幸になる道を歩んではならない。
自信をもって教育、躾にあたってください。

絶対合格!

再生時間は5分半です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2025年05月02日

模試が悪かった。 #1201

第1201回の今回は
模試が悪かった。
というテーマでお送りします。


模擬試験の成績が悪かった。
思ったより点数が取れなかった。
あなたは、この結果を見て、何を思うか。
もうだめだ。
この成績では絶対に受からない。
私の人生は終わりだ。
絶望だ。

あるいは、死ぬ気で頑張れは何とかなるかもしれない。
とにかく必死でやるしかない。
受からなかったら、私の人生は、その時点で終わってしまう。
だから、何としても合格しなくてはならない。
でも、受からなかったらどうしよう。
すべての大学に不合格になったらどうしよう。
滑り止めと思っている大学すら受からなかったらどうしよう。
不安でたまらない。

次から次へ、とどまることなく不安や恐れは膨張していきます。
でも、これは全て思考にすぎません。
実体ではなく、思考です。

では、どうすればいい。
思考にすぎないと理解すること。
そして、思考を正しく使うだけです。
正しく使うとは、
ここが悪かったから、これを改善しよう。
それだけです。

必要なのは、行動を変えること。
ただ、行動を変えればいいだけです。
どこをどんなふうにに変えるか。
そこに思考を使えばいいだけです。

合格しても、不合格でも、
あなたはあなたです。
思考とあなたをはっきりと分離しましょう。
そして、必要な改善をどんどんしていきましょう。
できることは沢山あるはずです。

絶対合格!

再生時間は2分半です。ぜひ聴いてみて下さい。

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