2025年02月28日

子どもをモンスターにしない #1192

第1191回の今回は
子どもをモンスターにしない
というテーマでお送りします。


子どもは、自分が王様で、両親は奴隷だと思っている。
子どもは、両親から奪うのが当たり前で、
もし、両親が自分の思うとおりにならなければ、
両親を罰する正当な権利があると思っている。

この信念が子どもを突き動かす。
これこそ、幼児的万能感と呼ばれているものに他ならない。

当然、社会の一員として生きていくために、
奪う側から与える側に、考え方を180度転換させなくてはならない。
この180度の転換を行わせるのが躾であり教育の役目となる。
まず、親しか躾はできないことが前提になる。
躾は親しかできない。余人がそれを代わることはできない。
そこに大変さがある。

躾を円滑に進めるには、
親自ら、子どもとの一体感を捨てる覚悟が必要になる。
これが、子どもとの間に距離を生む。
この距離が、客観的に判断する余地を与える。
距離感が無い場合には、感情的になり、冷静に対応できなくなる。
もし、感情的になるなら、それは、子どもとの距離感が
近すぎることの警告である。

感情的に子どもを怒鳴りつけたり、殴ったりしたくなったら、
子どもと物理的に距離をとることを考えて欲しい。
具体的にどのようにするか、智慧を絞る必要がある。
感情的に怒鳴ったり、殴ったりした場合、親は罪悪感を持つ。
これを子どもは取引の道具に使う。
その結果、躾が機能しなくなってしまう。
だから、親は感情的になってはいけない。

とにかく、距離を取ってほしい。
子どもが泣いても喚いても、放置しておくこと。
ご機嫌をとっては絶対にいけない。
ただ、放置しておくこと。
子どもに家の家事を分担させること。
少しずつ、段々に子どもに家事をやってもらうこと。
子どもの身体的な発達を見ながら、失敗は大目に見ながら、
家事を分担させてほしい。

ある時から、小学校の高学年になっても、
母親が洗髪しているという話をよく聞くようになった。
学校のための用意、例えば、教材をそろえたり、
鉛筆を削ったりなどを母親がするということもよく聞くようになった。
これをおかしいと思わなくてはならない。

やれることは、どんどん子どもにやらせるようにすること。
何でもかんでも親が背負ってはならない。
子どもに何かをやらせることに罪悪感を感じている親も多いように思う。
親が罪悪感を感じる必要はない。
感じてはいけない。

同様に、躾をすることに罪悪感を感じている親も増えた。
躾は、子どもの個性を殺しているのではないかと言う罪悪感だ。
これも間違いだ。
子どもの個性と、幼児的万能感を同一視することから生じている。
躾けるべきことを躾けなくては、子どもは個性を伸ばし、
発揮することができなくなってしまう。
自立ができなくなってしまう。

いつかは、子どもは親の元を旅立たなくてはならず、
親は、子どもの旅たちを心から祝福できるように、そのためには、
親は、加害者意識を持つ必要はありません、
親は、被害者意識を持つ必要はありません、
親は、罪悪感を持つ必要はありません、
親は、怒る必要も、恐れる必要も、我慢する必要もありません。
何か一つでも伝わることがあれば、嬉しい。

絶対合格!

再生時間は8分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2025年02月21日

立派な人に育てるために教えなくてはならないこと #1191

第1191回の今回は
立派な人に育てるために教えなくてはならないこと
というテーマでお送りします。


それは、
「インフラの建設、維持管理に従事している方々を想い、感謝を教えること」
土木工事、鉄道の運行、鉄道の保線、道路、橋、堤防、治水、ダム、水道、発電所、下水道、高圧送電線、電気、ガス、消防、警察、ごみ収集、ごみ処理場、自衛隊、灯台、石油、天然ガス、鉄、銅、アルミ・・・・・・

風速50メートルの台風が来襲した時、
連日35度を超える猛暑の日々、
真冬の深夜、
大雪の時、
祝日でも、
昼夜関係なく、
インフラ建設や維持のため一懸命働いてくださっている人々がいらして、
そのお陰で、君の安全安心が保たれてきたのだ、
ということを、意識して、話題にする機会を作ること。
これほど大切なことはない。

どんな時でも、清潔で美味しい水道水が蛇口をひねるだけで飲めること、
スイッチ一つで世界最高の質をもった電気が使えること、
すべて当たり前なことは何一つない。

この当たり前だが、大切なことを意識して話すことが、
子どもが幸せな人生を歩む礎をつくってくれる。

なぜか。
躾や教育は何のためにするのか。

「幼児的万能感の世界における王様」である自分から、
「社会の一員としての自分」
への転換へ導くこと。
奪う側から与える側に180度転換させること。

幼児的万能感の世界とは、自分しか見えない世界、視野狭窄の世界。
この視野狭窄の世界から子ども解放するのが躾や教育の役目なのだ。

インフラの整備にあたる人々は、秩序の創造主である。
人間にとって秩序を失うことは、人として生きることを喪失するに等しい。
水を汲みに行くだけで、
6時間かかっていたら(そういう国は多い)人として生きることは
不可能なのだ。
インフラ整備にあたる人々こそ救世主にほかならない。
救急車が駆けつけてくれたおかげで、九死に一生を得た人も大いに違いない。

令和5年、764万987件、664万3,379 人の方が救急搬送されている。
現場到着所要時間の平均は約10.0 分。
これだけとっても、私たちが人類史上の奇跡の社会を実現し、
その恩恵を十分に享受していることがわかる。

さらに言えば、そもそも道が無かったら救急車が駆けつけることはできない。
つまり、沢山の要素が支え合って、この奇跡の社会が実現できているのだ。

もし、大谷翔平氏の年俸が100億円なら、救急隊員の方々の年俸は1000億でも足りない。
道路整備、治水管理、電気、水道、すべての方の年俸が1000億でもおかしくない。

インフラ維持整備に従事される方々のことを思うだけで、
視野が大きく広がって
視野狭窄から子どもを救うことができる。
頭の構造を根本的に変換させ成長させることなのだ。

構造力学を知らなくは、橋一つ、建物一つ作れない。
水理学や水力学を知らなくて、どうして治水ができるのだろうか。
数学、物理学、化学などの基礎科学の重要性は言うまでもない。
知識がいかに大切か。
言うまでもないだろう。

自然法則が秩序であるし、不変なものだが、我々を支えてくれているわけです。
秩序は、勤勉さによってもたらされるという視点も重要です。
インフラ整備をする方々が、気まぐれだったらどうなるでしょうか。
秩序は崩壊します。
勤勉さが秩序をつくり、奇跡を実現しているのです。
こういう話を、何度も何度も子どもにしてあげて欲しい。
そういう機会に恵まれたお子さんは、とても幸せな人生を歩むに違いない。

逆に、子どもに言ってはいけないのは、
「勉強なんて意味ない」という類のことである。
訳知り顔に「社会へ出たら二次方程式なんて全然必要ない」
などど平気で言う人がいるが、
それは、生存者バイアスに過ぎない。
「二次方程式は解かないけれど、偏微分方程式なら毎日格闘している」
という人が沢山いるわけです。
だからこそ、奇跡が実現できているという当たり前のことをどうか子どもに教えてあげてください。
心からのお願いです。

絶対合格!

再生時間は7分半です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2025年02月14日

一貫性を持つ #1190

第1190回の今回は
一貫性を持つ
というテーマでお送りします。


「フィクション ある日曜日の朝」

日曜日、
天気もいい、
気分も最高、
今日は、皆で遠出をしよう。
「速く用意しなさい」
お父さんは、家族全員に突然、号令を発した。

長女X「今日は、朝から塾があるんだけれど」
父「鴨下先生のところか?1日ぐらいいいじゃないか」
長男Y「でも、先生には1日も休んじゃだめだって言われているし」
父「勉強より大切なことがあるんだ」
X「先生に休むなんて言えない」
Y「ぼくもそう、そんなこと先生に絶対言えない」
父「ママ、ママから電話して」
母「私がそんなこと言えると思ってるんですか」
父「いまいましい、俺が電話するからいい。
受験より、勉強より大切なことがあるんだ。それをわからせてやる」
父はスマホを手に取った。

父「先生ですか、XとYの父です。今日、二人とも体調が悪くて、お休みさせていただきます」
私「はい、わかりました。お大事になさってください」
一瞬で終わる会話。電話を切る父。
父「何がお大事にだ。勉強、勉強ってそれしか言わないくせに」
母「そうおっしゃいますけど。先生の指導を受けた○○さんの息子さん、今年、東大に受かったのよ」
父「何が東大だ。東大なんか行かなくても立派に生きていける。東大出なんてクズばっかりだ」
母「そうかもしれないけど、▽▽さんの娘さんも信州大学の医学部に受かったのよ」
父「医学部がなんだ。医者がなんぼのもんじゃ」
母「あなた医者でしょ」
父「それがどうした。受験勉強なんて言うのは、高3の夏からやれば十分間に合うんだ。そもそも俺は、塾なんて通ったことない」
母「でも、あなた、4浪されているでしょ」
父「うるさいな、余計な事言うな」
母「お義父様が、いつもおっしゃっているわ。私立大学医学部の学費を賄うのがものすごく大変だったって」
父「うるさいな。塾なんか行くな。勉強なんかしなくていい」
母「あなたはいつもそうなんだから。私は、XやYに東大に行って欲しいわ」
父「勝手にしろ。おれは一人で出かけてくる」
母「子どもが可愛くないんですか。先生になんか恨みでもあるんですか」
父「子どもなんか大嫌いだ。お前も大嫌いだ。鴨下なんて死んでしまえ」

1人で出ていく父。
母は、すぐに電話をする。
母「先生、いつもありがとうございます。あの、急に体調が良くなったようで、伺えるみたいなんですが」
私「はい、どうぞ」
会話は一瞬で終わる。

「怖いな。先生。なんでもお見通し」と思う母。
母「X、Y、さあ、早く支度して、いってらっしゃい」

一貫性は、人を成長させる。
一貫性は、人を成功に導く。
一貫性は、人を幸福に導く。

自分の言動に一貫性があるかどうかを常に自省して欲しい。
今日だけ休んだっていいじゃないか。
それじゃだめなんだ。
今日も明日も明後日も、同じことをやる続けるんだ。
やってやってやり尽くすまでやり続けるんだ。
そうやって、自分を成長させるんだ。
わかったか、おい。

絶対合格!

再生時間は13分半です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2025年02月07日

すぐやる #1189

第1189回の今回は

すぐやる

というテーマでお送りします。


中学受験の合格発表を確認したら、
すぐに勉強を始めること。
大学受験に向かっての勉強をすぐに始めること。

正しいスタートを切るために、
親が学習に対して正しい理解を持つ必要がある。
理解して欲しいことは多数あるが、
先取り学習が大切だということをまず、理解して欲しい。

具体的には、高校入学前に、中高の学習内容は終わっていること。
生徒はこれを目標に学習して欲しい。

数学に関しては、以下の本を入学式前には、終わること。
英語について。
特に保護者の理解が重要になる。
あまりにもいい加減な情報が広く流布していてからだ。
保護者の方には、子どもに間違った意味のない努力をさせたいために、
以下の本の熟読をお願いしたい。
その上で、私が言いたいのは、いまの教育課程は、日本語蔑視という思想で貫かれている。
これを推し進めれば、日本人から思考力、創造力が奪われてしまう。
何のための教育なのだろうか。大人なら、強い危機感をもって、このような問いかけをすべきだ。

具体的な話に入る。次の3つのことに取り組んで欲しい。
1.筆記体で英語が書けること。
2.発音記号を見て、正しい発音ができるようになること。
3.parsing (構文解析)の入門。

2.に関しては、
3.に関しては、
を手始めに学習して欲しい。
薬袋先生の本は沢山でているが、全て購入し勉強すべきだ。

付け加えるが、紙の辞書を複数購入して、辞書を引くこと、
辞書を読むことに慣れること。
電子辞書で済ますなど論外。

絶対合格!

再生時間は13分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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験塾・進学塾

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