2024年12月27日

バランスを求めると何も達成できない #1183

第1183回の今回は
バランスを求めると何も達成できない
というテーマでお送りします。



バランスを求めると何も達成できない。
必要なのは突き抜けること。

母親「子どもの成長にはバランスが大切だと思っております」
先生「バランスとは、何と何のバランスですか」
母親「勉強とそれ以外のことです」
先生「なるほど。それで、結果的にはどうなって欲しいのですか」
母親「子どもの意志を大切にしたいので、親の考えを子供に押し付けないようにと思っております。子どもがしたいことをして、なりたいものになってほしいと思います」
先生「なりたいものが見つからない、やりたいこともない、と言ったらどうされますか」
母親「そんなことあるわけがないです。だからこそ、いろいろなことを体験させてやりたいのです」
先生「バランスが大切だというのも親の考えで、それを押し付けることになっていませんか」
母親「まあ、そうですが、子どもにはそれが一番いいと思って。やはり、勉強だけじゃだめだと思うんですね。いろいろと経験させてやりたいんです」
先生「もし、お子さんが、勉強以外は何にもしたくないと言ったらどうされますか」
母親「そういうことはないと思うんです。子供ですから子供らしいことをしたいんじゃないかと思います」
先生「子どもらしいこと申しますと」
母親「友だちを遊んだり、自然にふれたり、運動をしたり、中学へ行くと部活とかもしてほしいです」
先生「お子さんが、部活なんかやりたくない、友だちなんかいらない、数学の勉強だけをしたい、そうおっしゃったらどうされますか」
母親「だから、そういうことがないように、いろいろ体験させたいんです」
先生「でも、お子さんの意志を大切になさるんですよね」
母親「ええ、もちろんです」
先生「数学だけやりたいので、学校も辞めて、数学の勉強だけをすると心から望んだらどうされますか」
母親「そんなことはありません。それに、そういう仮定の話は無意味です」
先生「バランスが大切だということは、母親であるあなたのご自身の考えですよね」
母親「もちろん、そうです、私がそうすべきだと思っています」
先生「お子さんが、バランスが大切だから、そういう生活を送りたいとおっしゃったわけではないですよね」
母親「もちろんです、そんなこと子どもがわかるはずないですから」
先生「そうなんですよ。子供は何にもわからないです。子供が考えていることはなにかわかりますか」
母親「立派な人間になって、安定した良い職業について幸せになることです」
先生「お母さんは控えめに仰るけど、結論を私から言えば、お子さんに大谷翔平になってほしいんですよね。大谷翔平+河野玄斗じゃないんですか。確かにバランスはとれていますよね。 大リーグのスターで大金を稼いで、東京大学医学部卒、医師国家試験、司法試験、公認会計士試験に合格。その上で、ノーベル賞も受賞したら理想ですよね。そんなお子さんであったらいいですよね」
母親「そんなことは夢にも思ったことはありません。そんな器でも、そんな才能もないです」
先生「そもそも、バランスが大切だという考えは、どこから思いつかれたのですか」
母親「ネットで、あるインフルエンサーが言っていて、その通りだとおもったのです」

万能感と不安が錯綜しているのが現在人だ。
日本人全員が共有しているものだ。
そういう時に何が大切なのか。

当たり前に考えること。
愚直に全力で努力すること。

バランスを求めることは、時間とお金と体力と知力の分散を意味する。
分散してしまっては、たいした成果は望めない。
バランスを追求すると何も達成できないことになる。
集中して取り組んでこそ、結果が得られる。
当たり前のことだ。
バランスを求めるなどと言う世迷言は捨て置いて、
突き抜けるのだ。
突き抜けて、突き抜けて、遙か高みに突き抜けて欲しい。
絶対合格!


再生時間は8分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年12月20日

生徒の質問に答える #1182

第1182回の今回は
生徒の質問に答える
というテーマでお送りします。



先月入塾したばかりのA君(有名中高一貫校の高校1年生)

A君「質問してもいいでしょうか」
先生「はい、どうぞ。どんなことですか」
A君「学校の行事で塾を休みたいのですが、できますか」
先生「学校の行事って、具体的にどんなことですか」
A君「部活の合宿です」
先生「休むも、休まないも、君の自由ですが」
A君「・・・・・」
先生「ただ、君がまだ部活をしていたのが驚きです」
A君「・・・・・」
先生「まず、客観的な情報を整理しましょう。受験まで2年、毎日15時間勉   強するとして10,950時間。これが君が勉強に使える時間の最大値です」
A君「・・・・・」
先生「君は東大に行きたいんですよね。そうすると、合格レベルに達するのに一科目あたり2200時間が必要だとすると、数学、英語、国語、物理、化学の5科目が必要だから、2200×5=11000時間が必要です。ただ、君の場合、中学に入ってから、全然勉強をしていないので2200時間では到底足りません」
A君「あの2200時間というのは、どういう根拠があるんですか」
先生「科学的な研究データがあるんです。ただ、もちろん個人差はありますし、どういう指導を受けたかでも違いがありますが、長い間受験指導をしてきた経験から一つの目安としては有効だと思います」
A君「ということは、毎日、数学の勉強を5時間しても合格水準に達するのは440日かかるわけですね」
先生「そうです」
A君「毎日8時間勉強だと、1375日になりますね」
先生「さすがに計算が速い。4年弱かかることになります」
A君「・・・・・」
先生「だからね、君が部活を未だにしているのが不思議だったんです」
A君「部活やめたくないです」
先生「いいですよ。あなたが決めれば。あなたの人生だからね。私の挙げたデータが絶対だとも言わないしね」
A君「どうしたらいいんでしょう」
先生「そういわれてもね。不安だから私に質問してきたんだよね。」
A君「・・・・・」
先生「そりゃ不安で当然。実際、大学に行ったこともなければ、稼いだこともないんだし。だから、自分の意志で決めなさいというのは土台無理。とにかく、客観的なことに目を向けること」
A君「でも、同じ部活の先輩は、現役で5人も東大に合格したそうです」
先生「伝聞だよね。実際にその先輩たちを知っているの。君が中三の時だから、まだ、高校に入っていないよね。まず、事実を確かめてきたらどうだろうか。君の高校からは去年31人が現役で東大に合格しているんだけど、他の部活からの東大合格者はどのくらいいたのかな」
A君「でも、みんな優秀なんです」
先生「みんなってだれ。どのくらい優秀なの。例えば、部活の先輩で上手くいっていない人のことは知りませんか。まず、客観的なデータに目を向けることをしましょう」
A君「私は、やる気があります。絶対に東大に合格して見せます」
先生「・・・・・」


再生時間は11分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年12月13日

決めることから始まる #1181

第1181回の今回は
決めることから始まる
というテーマでお送りします。



先生と生徒の対話 頭がいい生徒編
先生「決めるところから始まります。だから、決めてください」
生徒「東京大学に行きたいです」
先生「わかりました。東京大学に行くと決めたんですね」
生徒「・・・・」
先生「あと、何かありますか」
生徒「あの、今の成績が悪いので、到底受かるとはおもわないんですが」
先生「じゃ、やめますか」
生徒「いいえ、受かりたいんですが、受かるとは思えないんです」
先生「東京大学に行きたいので、東京大学に行くと決めたんですよね」
生徒「はい、受かりたいです、でも、受かるとは到底思えないんです」
先生「東京大学に行くと決めたんですよね」
生徒「決めたっていうか、行きたいと思っただけです」
先生「東京大学に行くと決めなさい」
生徒「いえ、東京大学に行けたらいいなって思っただけで・・・」
先生「決めてください」
生徒「・・・・・」
先生「あなたが決めてください」
生徒「決められません」
先生「一応、どうして決められないか聞いてあげます」
生徒「受かると思えないからです」
先生「じゃ、100%受かると思えれば、決められるんですね」
生徒「はい、そうです。100%合格するという保証があれば、決められます」
先生「そんなものありません」
生徒「決めれば、受かるんですか」
先生「はい、決めれば100%受かります」
生徒「どうしてそんなことが言い切れるんですか」
先生「わかりません」
生徒「無責任じゃないですか」
先生「そうですね。そのとおりです」
生徒「・・・・」
先生「あなたの人生ですからね」
生徒「・・・・」
先生「あと、何かありますか」
生徒「ひどいじゃないですか」
先生「何がひどいのですか」
生徒「先生のくせに理由を教えないなんて」
先生「わからないことは、わからない。知らないことは知らないと正直に言っただけです」
生徒「・・・・・」
先生「決めることからあなたの本当の人生が始まるんです。人から教わるんじゃなくて、自分自身で経験したらいいですよ。経験から学ぶのが一番いいから」
生徒「・・・・・」
先生「自分で探求したらいいじゃないですか。私の言うことが本当かどうか。東大落ちたって、死   刑になるわけじゃなし」
生徒「そうやって逃げるんですね」
先生「騙されてみたらどうですか」
生徒「騙される!なんてこというんですか。それでも先生ですか」
先生「騙されたってなんか不都合なことありますか」
生徒「・・・・・」
先生「私なら自分を自分で騙して、ウキウキしながら勉強しますけど」
生徒「ウソなんて信じたら、ダメに決まってるじゃないんですか」
先生「そうですか」
生徒「もう、先生にはついていけません」


先生と生徒の対話 アホな生徒編 
先生「決めれば受かります」
生徒「そうなんですね。東京大学に決めます」
先生「はい、わかりました」
生徒「よろしくお願いします。すごく、興奮します」
先生「楽しみですね」
生徒「大学って楽しいですか」
先生「めちゃめちゃ楽しいですよ」
生徒「早くいきたいな」
先生「毎日やるべきことを確実にこなしていきましょう」
生徒「ところで先生、東京大学ってどこにあるんですか」
先生「・・・・・」



再生時間は5分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2024年12月06日

子との距離を適切にとると万事が上手くいく #1180

第1180回の今回は
子との距離を適切にとると万事が上手くいく
というテーマでお送りします。



ご自分の子に対して、
怒りを覚えることはないだろうか。
成長するにしたがって、親の手を離れていくにつれて、
子どもの言動が気に入らず、
感情的になって怒りをぶつけてしまうことがあると思う。
そういう時何が起こっているのか。

こういう経験は、親を非常に疲弊させる。
だから、できれば避けたいと親なら誰でも思うはずだ。
どうすれば、こういう事態を避けられるのだろうか。
結論を言うと、距離が近すぎるのだ。
子との距離をとればいい。
思いっきりとるといい。

具体的に言うと、泣こうと叫ぼうと喚こうと、
食事を拒否しても、
引きこもっていても、
何をしても構わないこと。

ただ放っておく。
富士山の上に置き去りにするようにイメージしてもいい。

子の気持ちを聞いてはいけない。
子が脳の発作を起こしているので、こういうときは無視するしかない。
子の反発がひどくて、躾ができないという親も多い。

こういう場合も同様で、この反発が激しくて躾ができないという時点で、
子との距離が近すぎるのだ。
子に親がコントロールされていることに気づかないといけない。
親は子をコントロールしようとしてることを意識しないといけない。
コントロールなどできないのだ。

子をあやす必要もない。
子のご機嫌を取る必要もない。
子の将来を考えるなら、子が発作を起こしたら、
無視して、
親は、自分の家事なり仕事なりに没頭して欲しい。

逆説的だが、そうすることで、子の特性、良いところ、注意すべきこと、
いろいろなことが見えてきて、子に対して適切な言動ができるようになる。

子を構わないこと。
子と距離を置くこと。
そうすれば、子をコントロールしようとして不毛な取引をすることもない。
親が疲弊することもなく、子の成長を楽しめるようになる。

絶対合格!



再生時間は6分半です。ぜひ聴いてみて下さい。

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