勉強にはコツがある その6 化学編
というテーマでお送りします。
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生徒に
「電気陰性度の定義を言いなさい」
「強酸、弱酸の定義を言いなさい」
「蒸気圧の定義を言いなさい」
という質問を投げかけると、即答できる生徒の数はそれほど多くない。
驚くべきことだが、それが事実なのだ。
原子間の電気陰性度の差と分子の形から極性が生じ、それが、化学反応の方向を決めたり、水素結合を生じさせて、物性に大きく影響を与えるという一連の話が1つの物語になっている生徒はもっと少ない。
化学は物語。それも、とびきりおもしろい物語。
1つの物語として化学全体が見通せれば、これほど興味深いものはない。
受験化学の内容は、レベルは低い。
だから、その分だけ、初歩的な概念が自由に使いこなせることが重要になる。
化学の勉強は具体的にはどんなことをするのか4つ段階に分けて書いてみる。
1. 用語の定義を正確に記憶して、基礎概念を自由に使えるようにする。
2. 化学反応式を覚え、基礎概念の化学反応に与える影響を学ぶ
3. 問題演習を通じて、基礎概念が使われる様子を学ぶ。
4. 問題演習を通じて、解法のテクニックを学ぶ。
これによって、生徒は、化学という物語を語れるようになれる。
有効な本を紹介する。
以下の順で取り組むと効果が高い。
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1. 書き込みサブノート化学 中道淳一著 旺文社
2. 大学合格新書 改訂版 化学早わかり 一問一答 西村能一著 KADOKAWA
3. 化学[化学基礎・化学]入門問題精講 四訂版 橋爪健作著 旺文社
4. 宇宙一覚えやすい 化学反応式ハンドブック 改訂版 船登惟希著 Gakken
5. 化学頻出スタンダード問題230選〈改訂版〉西村能一他著 駿台文庫
6. 化学 記述・論述問題の完全対策 石川正明著 駿台文庫
7. 志望校の過去問
簡単な本ばかりだが、軽視しないで欲しい。
他の科目同様に、記憶すべき事項、概念はしっかりと記憶することが重要だ。
何度も言うが、学習を積み重ねて、化学と言う物語を自分で語れるようになって欲しい。
そうなれば、あとは過去問をやるだけで受験には十二分に通用する。
一点付け加えると、論述問題の解答は、解答そのままを覚えて欲しい。
一字一句違えずに覚えて欲しい。
そうすると、化学を物語として語ることがより容易に達成できる。
正しく取り組めば、中一から始めれば、高一の終わりには受験レベルに到達できます。
張り切って取り組んでください。
化学の勉強が順調に進んで、化学が大好きになり、
化学への愛が溢れんばかりになられる方も多いと思う。
そういう方に、是非、手に取って欲しい本がある。
8. フロンティア軌道論で理解する有機化学 稲垣都土他著 化学同人
という本です。
この本の序章をまず読んでください。
量子力学を基礎とした有機化学が一般的なものになったおらず、
いまだに有機電子論が主流になっているということが序章に記されています。
福井謙一先生が量子力学を有機化学の基礎とするという志を持たれ、
フロンティア軌道法を創られました。
その業績は高く評価され、ノーベル化学賞を1981年に受賞されました。
それから40年以上たちました。
にもかかわらず、量子力学を基礎とした有機化学が一般的なものになっておらず、いまだに有機電子論が主流になっている。
門外漢の私は驚きました。
しかし、これから学問の世界に旅立とうしている方には、
目の前に広大なフロンティアが開かれていることを意味します。
この目の前にある広大無辺なフロンティアを縦横無尽に走り回り、
開拓して、欲しいと心から思います。
福井先生は、
1. 学問の創造 福井謙一著 佼成出版社
と言う本を書かれています。進路選択や勉強法などとても役に立つ本です。
この本のなかで、先生が若いころ、
1. 湯川秀樹 量子力学序説 湯川秀樹著 大阪大学出版会
を徹底的に勉強されたと書かれています。
長らく、絶版でしたが、2021年にふたたび手に入るようになりました。
福井先生の顰に倣う方が沢山沢山出現するのを心から祈っています。
大きな夢を胸の底から湧き上がる情熱で実現していきましょう。
絶対合格!
再生時間は14分半です。ぜひ聴いてみて下さい。
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