2023年11月24日

型にはめることを恐れない #1126

第1126回の今回は
型にはめることを恐れない
というテーマでお送りします。



バレエ教師は、訓練の過程で、
生徒の癖を徹底的にそぎ落としていくという。
演舞者は、自分の癖をそぎ落とした極限で、美を創造できる。

武道家は、古から伝わった型を徹底的に繰り返す。
そうやって極意に達し、人間業とは思えないほどの超絶的な強さを発揮する。

癖を取るのも、型を学ぶのも、
どちらも万能感を認識し、手放すことを強制する。

大人の心を育てることになる。

勉強、受験勉強も全く同じこと。

先生の言う通りやってみること。

徹底的に真似してみること。

アルキメデスは紀元前3世紀の人。
彼が、極限の概念を人類史上初めて認識した一人だが、
アルキメデスの生きていた時代から2000年以上の時間がたっている。
数学という学問はそれほど、歴史がある学問なのだ。
その歴史を踏まえて、学んでいかなくてはならない。

学ぶことによって、万能感から自由になり、大人の心を持てるようになる。

これは、数学だけではない。あらゆる学問で、同じことが言える。
人は、古からの積み重ねを学ぶことで、先人に対する敬意を養い、
万能感を排除して、大人になっていく。
その結果、真のオリジナルを創造できるのだ。

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再生時間は7分半です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2023年11月17日

王様から普通の人へ #1125

第1125回の今回は
王様から普通の人へ
というテーマでお送りします。




小学校3年生K君のお母様(A子さん)に次のようなお話をいたしました。
K君には弟さんがいます。


よくご存じなことだと思うのですが、大切な事なのでお話しさせていただきます。
弟さんが生まれるまでは、両親の注目はすべてご長男であるK君に向かっています。

K君はこの状況を
自分が王様で、ご両親は自分の奴隷だから両親は自分の言うことを何でも聞いてくれて
当たり前なのだと解釈しています。

その結果、自分では何もしなくていいのだと考えています。
自分が何かやるのはおかしいことで、自分に何かをさせようとするひとには罰を与えなくては
ならないと考えます。

しかし、弟さんが生まれた途端、両親のご注意は全部弟さんに向かいます。
そうすると、K君は王様の地位を奪われたと考え、なんとかその地位を取り戻そうとします。

それで、K君はどうするでしょうか。

K君は、自分を弱くするという戦略を取ります。

病気になったり、勉強をしなかったり、弱くすると、お母さんの注目が自分に集まるからです。

このままの状態を放置すると、
どんどん弱くなります。

勉強もしません。
自分で何かをすることはおかしいことだからです。
勉強は、周りの人がやってくれるものだからです。

勉強をしないと、勉強はどんどんできなくなります。
学校にもついていけなくなります。
そうすると、それをお母さん心配してくれます。

あるいは、お母さんは怒って、沢山沢山K君を叱ります。

叱られることも、母親の注意を集めている証拠ですから、
叱られれば叱られるほど、K君にとっては勝利を意味します。

ますます、何もしなくなってきます。

このようなメカニズムがあります。
では、どうしたらいいのでしょうか。

再生時間は11分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2023年11月10日

周りが全部教えてくれる #1124

第1124回の今回は
周りが全部教えてくれる
というテーマでお送りします。



私と生徒(小6女子)との会話。

私 「なんで土曜日、日曜日に勉強できなかったの」
生徒「お友達とずっと遊んでなかったんで、お友達に誘われたんです。
   それで、遊ぶ約束をしたんです」

反応その1 それくらいいいじゃない。受験のためにお友達とあそべないなんてかわいそう
反応その2 正しい思考法を教えるチャンス。

私は、反応2の立場から接します。
自立が教育の目的だからです。

私「あなたは本当に合格したいのですか」
生徒「はい、絶対合格したいです」
私「なぜその子が、遊ぼうって誘ってくれたのかわかる」
生徒「ただ、遊びたいからじゃないですか、ずっと遊んでなかったし」
私「それはね、あなたが本当に合格したいのかはっきりさせたいために、
  友達を通して質問したの。あなた自身がね」

こんなふうに考えると、人生で起こることのとらえ方が根底から変わってくる。

再生時間は7分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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2023年11月03日

勉強をしなくてはいけないのはなぜか #1123

第1123回の今回は
勉強をしなくてはいけないのはなぜか
というテーマでお送りします。



勉強は、しなくてはなりません。
子どもには、何をおいても勉強をさせなくてはなりません。
泣こうが、喚こうが勉強をさせたくてはなりません。

何故でしょうか。

自立するためです。

自立を言い換えれば、社会で責任を負えるようになるためです。
社会でしっかりと責任を負って、自分の人生を生きて欲しいからです。
責任を負うには知識が必要です。
責任を負うとは、正しい判断ができるということです。
十分な知識なくて正しい判断はできません。
知識を身に着けるには、意識的・長期間にわたる努力が必要とされます。

社会に出て責任ある仕事につくからこそ、収入があるのだということを
早くから教え込まなくてなりません。
得たお金をよりよく循環させる役目があることも教えなくてはなりません。
そうやって、皆が責任を負うことで国が成り立っていることを教えなくてはなりません。

そのためにも知識が必要です。
いずれにせよ、勉強しなくては話が始まりません。

子どもは欲張りです。
なんの責任も持ちたくないけれど、自分の欲しいものは何でも手に入れたい。

どんなものでも何の代償も払わなくても、手に入れられるものだと思っています。
これが子どもの心です。

これを否定して、直さなくてはなりません。
これがこそが真の教育です。

教育の最終的な目標は、
「真の教育を自分自身が自分自身に施せるようになること」ことです。


My Gift

What can I give Him
Poor as I am;

If I were a shepherd,
I would give Him a lamb.

If I were a wise man,
I would do my part.

But what can I give Him?
I will give my heart.

ー Christina Rossetti

再生時間は11分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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