2023年06月02日

なぜ、あなたのお子さんは勉強しないか #1101

第1101回の今回は
なぜ、あなたのお子さんは勉強しないか
というテーマでお送りします。



なぜ、あなたのお子さんは勉強しないのでしょう。

それは、勉強が必要だと思っていないからです。

なぜ、勉強が必要だと思っていないのでしょうか。

それは、自分は勉強ができると思っているからです。
あるいは、今は成績が悪くても、いつかは勉強ができるようになっているからです。
自分から何もしなくてもです。

さらに言えば、勉強をしなくても将来一切困ることがないと決めつけているからです。

非常に明快な論理です。

これが、勉強をしない子の偽りない本音です。

だから、親や先生の言うことに一切耳を傾けることはありません。

ゲームを止めて、勉強をするという発想自体が浮かびませんし、
親にどんなに説教されても、受け入れられません。

では、なぜ、自分はできると思っているのでしょう。
あるいは、勝手に成績が上がっていくと決めつけているのでしょう。

それは、幼児的万能感に支配されているからです。

幼児的万能感は、5歳までの親と子の関係から生まれます。
親は子のために何でもします。
そうでないと、生存できないからです。

ですが、この時期に
「自分が家族の中心」であるという信念が確立します。
この時期の子と親の関係は、まるで王様と奴隷の関係と同じです。
子は、親をどんなことでもしてくれる奴隷だと勘違いします。
それが、幼児的万能感です。

自分が少しでも嫌な顔をすれば、周りはみんな自分のご機嫌をとってくれるのが
当たり前であると思っています。

幼児的万能感は言い換えれば、
「すべては親の責任であって、自分には一切の責任がない」
ということでもあります。

成績が悪いのは全部親のせいなのです。
いい成績は、奴隷である親が持ってきてくれるものなのです。
自分が何かして得るものではありません。
こんな風に、心の底から思っています。
ですから、当事者意識など全くありません。
芽生える余地すらありません。

勉強は自分のためにすることであるということが分かりません。

いくら説教しても、逆に不思議がられるだけです。
お母さんが何とかしてくれるはずじゃなかったのと。

では、どうしたらいいのでしょう。

脳や心を成長させることしか方法はありません。

では、どうやって脳と心を成長させたらいいでしょう。

子に対する親の見方を変える必要があります。

どんな時も親が庇ってやらなくてはいけない弱い存在とみることから、

可能性の塊としてみるのです。

これが、基本の考え方です。

親が庇わなくてはならない弱い存在だと考えて、
庇い続けることは子供から能力と可能性を奪ってしまうことになります。

逆に、可能性の塊とみて、その子のもっている可能性に
注目することで、子の能力は開花します。
その子を信頼し、その子の可能性に注目するからこそ、鍛え抜くこともできるのです。
鍛え抜けば、その子は可能性を十分に伸ばすことができます。

鍛えぬくことを、恐れないことです。

挫折や失敗を恐れないことです。

むしろ、挫折や失敗は大歓迎と思うのです。

そもそも、失敗を経験しないで成長などできはしないのです。

失敗も挫折も、さあ来い。

そんな気持ちで、お子さんを見守ってあげてください。


再生時間は13分半です。ぜひ聴いてみて下さい。
続きを読む
posted by 鴨下算数数学塾 at 15:00| Comment(0) | 勉強法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする