2023年04月14日

忘れさせられた勉強の秘訣 #1094

第1094回の今回は
忘れさせられた勉強の秘訣
というテーマでお送りします。



大切な勉強の秘訣の話をいたしましょう。
このことができないと、いつまでたっても勉強ができるようにはなりません。

勉強の秘訣とは、
「頭の中で何度も何度も反芻すること」
数学は抽象的な学問です。
数学のみならず学問は、概念とそれを表現する言語で成り立っています。
その言語の意味するところをひとつひとつ、脳に刻み込んでいく作業は重要です。
この作業をまずは徹底的に行うのです。

もうすこしわかりやすく話します。
「微分」という言葉があります。
その意味は、明確に定まっています。
明確に定まっているということは、それ以外の意味がないということです。
同様に、位相、微分可能、連続、一様連続、一様収束、積分など、すべての言葉の意味は
明確に定められています。
まず、その定義を何度も何度も頭の中で反芻して、
脳細胞に刻みこむのです。
最初から完全に意味を理解することは誰にも不可能です。
わからないから反芻するのを止めてしまうのではなくて、
反芻して、脳細胞に刻み込んでしまったところから、理解がはじまるのです。

思考力や創造力を身につけるような教育が必要だと、世の中でいわれれます。
思考力や創造力を最初から求めても、それは得られません。
抽象的な概念を表現している言葉の定義を
何度も何度も頭の中で反芻して、
自分の脳に刻み付けてしまうことから、
理解が始まり、
思考力や創造力が発揮できるようになります。

意味を理解できなくても、
理解しようとして、
何度も何度も反芻し、
脳に刻み込んでしまうこと。
もし、その学問に習熟しようと思ったら、しっかりとこの過程を踏んでいきましょう。

教室で、生徒に次のような質問を投げかけてみます。
「加速度の定義を言ってください」
「電気陰性度の定義を言ってください」
「酸・塩基の定義を言ってください」
「酸化・還元の定義を言ってください」
など。
みなさんは、上の質問に対して、瞬時に答えられるでしょうか。
もし、答えられないなら、勉強法が間違っている。
いくら時間をかけても、
その学問を身に着けることはできないだろう。

学問は、正しいやり方で脳を使うことで自分のものにできることを
あらためて知ってほしいと思う。

実は、秘訣というのは、学問を通して、
「脳の正しい使い方を学ぶ」
ことなのです。
そして、脳が正しく使えると、いろいろな発見があります。
沢山の発見があなたを待っていてくれる。
どんな発見があなたを待っているでしょうか。
それを楽しみにして、学んでいってください。


再生時間は10分です。ぜひ聴いてみて下さい。

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posted by 鴨下算数数学塾 at 15:00| Comment(0) | 勉強法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする